2018年01月24日

学生アリスシリーズ/有栖川有栖

英都大学の推理小説研究会(EMC)の部員、有栖川有栖と、部長江神二郎たちが活躍するシリーズです。
江神二郎が探偵役となり、クローズドサークルの謎を解いていきます。
有栖川有栖作品ならではの、論理的な推理が魅力的な作品です。

1.月光ゲーム Yの悲劇'88
2.孤島パズル
3.双頭の悪魔
4.女王国の城
5.江神二郎の洞察

の5作が発表されています。

1.「月光ゲーム Yの悲劇'88」
月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)

有栖川 有栖 東京創元社 1994-07
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夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。いったい犯人は誰なのか。そして、現場に遺されたyの意味するものは何。

登場人物が多くて、名前が覚えにくいですが、面白くて最後まで夢中になりました。
火山の噴火により、閉じ込められてしまうというのも面白い設定ですね。

いろいろな要素を詰め込みすぎたり、犯人の動機が少し弱かったりという気もしますが、名作「双頭の悪魔」に続いていく作品です。

主役のアリスのキャラクターが良く、「学生アリスシリーズ」を続けて読みたくなります。


2.「孤島パズル」
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)

有栖川 有栖 東京創元社 1996-08
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紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休み―旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。バカンスに集う男女、わけありの三年前、連絡船の再来は五日後。第一夜は平穏裏に更けるが、折しも嵐の第二夜、漠とした不安感は唐突に痛ましい現実へと形を変える。晨星落々、青空に陽光が戻っても心は晴れない…。

学生アリスシリーズ第2弾は、孤島でのクローズドサークルミステリーです。

叙述トリックなどを使わない本格派ミステリーで、前作に続き「読者への挑戦」もあります。
ま、わからないんですけどね。
騙された!感はないですが、最後にパズルのピースがきっちりとはまっていくようで快感です。

登場キャラクターも魅力的で、新会員のマリアもいい味出してます。


3.「双頭の悪魔」
双頭の悪魔 (創元推理文庫)

有栖川 有栖 東京創元社 1999-04-01
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他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。救援に向かった英都大学推理研の一行は、大雨のなか木更村への潜入を図る。江神二郎は接触に成功するが、ほどなく橋が濁流に呑まれて交通が途絶。川の両側に分断された木更村の江神・マリアと夏森村のアリスたち、双方が殺人事件に巻き込まれ、各々の真相究明が始まる…。

この作品は、学生アリスシリーズの中でも、最高傑作です。

まず、タイトルがいいですよね。
「双頭の悪魔」
タイトルの意味は、物語の後半でわかります。

2つのクローズドサークル内で起きた殺人事件。
江神&マリアのグループとアリスたちのグループがそれぞれ別の場所で、別の事件を推理するというもの。
2つの事件につながりはあるのか?

約700ページと大ボリュームですが、面白いので一気読みできますよ。


4.「女王国の城」
女王国の城 上 (創元推理文庫)

有栖川 有栖 東京創元社 2011-01-28
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ちょっと遠出するかもしれん。そう言ってキャンパスに姿を見せなくなった、われら英都大学推理小説研究会の部長、江神さん。向かった先は“女王”が統べる聖地らしい。場所が場所だけに心配が募る。週刊誌の記事で下調べをし、借りた車で駆けつける―奇しくも半年前と同じ図式で、僕たちは神倉に“入国”を果たした。部長はここにいるのだろうか、いるとしたらどんな理由で―。

学生アリスシリーズ第4弾は、第8回本格ミステリ大賞受賞作です。
前作「双頭の悪魔」から15年7ヵ月ぶり(!)の作品です。

今回は、江神部長を探しに向かった先で閉じ込められるというストーリーです。
上巻は、まだ大きな動きはありませんが、魅力的なキャラたちも懐かしく、あっという間に読み終えてしまいます。

女王国の城 下 (創元推理文庫)

有栖川 有栖 東京創元社 2011-01-28
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江神さんと再会できてほっとしたのも束の間、人類協会の総本部で大事件が発生。それなのに、協会は外部との連絡を断ち自力で犯人を見つけるという。どうしてこうなってしまうの?殺人事件に巻き込まれるだけでたくさんなのに、また閉じ込められてしまった。翌朝轟いた銃声は事態をさらに悪化させたけれど、これを好機と見てモチさんとアリスが行動を開始、織田さんと私も…。

下巻は、物語が一気に動き出します。
城からの逃走劇。

そしておなじみの「読者への挑戦」。
やっぱりわからないんですが、それに続く江神二郎の推理は圧巻ですね。

最後の清々しい終わり方も、このシリーズならではですね。


5.「江神二郎の洞察」
江神二郎の洞察 (創元推理文庫)

有栖川 有栖 東京創元社 2017-05-28
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英都大学に入学したばかりの一九八八年四月、すれ違いざまにぶつかって落ちた一冊―中井英夫『虚無への供物』。この本と、江神部長との出会いが僕、有栖川有栖の英都大学推理小説研究会(EMC)入部のきっかけだった。アリス最初の事件「瑠璃荘事件」など、昭和から平成へという時代の転換期である一年の出来事を描いた九編を収録。ファン必携の“江神二郎シリーズ”短編集。

シリーズ初の短編集です。
アリスが大学に入学し、江神二郎部長と出会い、英都大学推理小説研究会(EMC)に入部するところから、有馬麻里亜の入部までが描かれています。

全9編、どれも読みごたえのある作品です。
作中の会話の中で、事件の話が出てきたりするので、今までの作品を読んでおくと、より一層楽しめます。

長編のように、殺人事件ばかり起きずに、日常の謎もあり、幅広い作品が収められています。
posted by kasuterakun at 00:01| Comment(0) | おすすめ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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